設立趣意書

arai noriko情報通信産業は、ここ数年で急速に進展し、あらゆる分野でIT化が進んでおります。特にインターネットの普及により、一般の家庭でも簡単にパソコンが利用できるようになりました。 しかしながら、そのウェブ(Web)上で使われるソフトウエア及びサービスの開発は、圧倒的にITの先進国である米国に先を越され、我が国の大きな問題となっております。特に、若手技術者の育成が大変難しく、大きなネックになっているのが現状です。 こうした現状から、大学共同利用機関法人 情報・システム研究開発機構 国立情報学研究所は、かねてより研究グループを結成し、国産の情報共有基盤ソフトウエアの開発を進めてきました。その結果、「NetCommons」として完成し、2005年より、オープンソースとして広く社会に無償で公開を始め、このソフトウェアにより多くの個人や団体が簡単にシステムを構築できるようになりました。特に、WEB2.0サービスを個人や団体が簡単に、外国のソフトウェアや企業に頼ることなく構築できることになり、今後の日本のソフトウエア開発の成長に大きく貢献することは、確実であります。すでに、国立情報学研究所では、開発当初より各種調査、説明会等を開催し、情報基盤システム及びウエブアプリケーション全般に関する意見交換も行い、積極的な普及活動を行っております。その結果、すでに、公立の小学校、中学校及び高等学校の教育情報化や各地の教育委員会で利用され、情報化の進展に寄与しております。教育機関での情報活用範囲は、学校内だけでなく保護者との連絡や危機管理にも有効であり、昨今の教育機関を取り巻く環境を鑑み、より多くの教育機関に安全で安価に情報活用の基盤を提供していく必要があると思慮します。しかしながら、国立情報学研究所だけでは、その普及に限度があります。 そこで、教育機関を中心に広く一般企業にも無償で利用できる「NetCommons」の普及と情報システム構築支援および情報活用支援を目的としたNPO法人コモンズネットを設立いたしました。みなさまの温かいご支援をよろしくお願いいたします。
 
代表理事 新井紀子
国立情報学研究所
情報社会相関研究系教授
社会共有知研究センター長